バイク事故
1)バイクの保有台数
二輪車の保有台数は、1985年の1818万台をピークに減少を続け、2017年には1095万台にまで減少しています。これは原付自転車保有台数が900万台減少したことが大きな原因ですが、軽二輪車(126~250CC)や小型二輪車(251CC以上)に限ると保有台数は増加し続けています。
バイクが生活に便利な移動手段として用いられるだけでなく、大型バイクの走行を楽しむ愛好家が増えていることを物語っているといえそうです。
2)車種別の致死率
死傷者数に対する死者数の割合を示す致死率は、自動車が0.32%であるのに対し、小型二輪車では、1.46%、原付自転車では0.68%となっており、バイク事故の致死率の高さは明らかです。
「平成28年における交通事故の発生状況」警察庁交通局からデータ引用
また二輪車の致死率と自動車の致死率を比較した場合、小型二輪車では、4.56倍、原付自転車では2.1倍も高くなっていることがわかります。つまり、自動車よりもバイクの方が重大な事故につながりやすいのです。
3)怪我の状況
バイク事故での死亡の要因は、一位が頭部で次に胸部と続き、二つ合わせると全体の7割を占めています。
これに対して最も負傷しやすいのは脚部、続いて腕部、顎部となっており、死亡要因であった頭部や胸部はさらに割合が低くなっています。頭や胸に怪我を負う比率は低いのですが、怪我をした場合には、重症化しやすいといえます。
4)バイク事故に遭ったとき
バイクでツーリングなどを楽しむ時代になりましたが、もし事故に遭ってバイクが転倒したときは、身体が投げ出され重大な事故につながります。
治療期間は自動車事故に比べて長引くことが多く、頭部の損傷は、死亡に至ることが少なくありません。幸い一命をとりとめたとしても半身不随になったり、高次脳機能障害などの後遺障害に苦しめられることになりかねません。
そこで、入院・リハビリ期間中の生活補償、さらには後遺障害が残った場合、将来の生活補償に備えて適正な賠償金を得ておく必要があります。
バイク事故に遭われた方は、早い段階から弁護士に相談し、後遺障害の認定や示談交渉などについて相談されることをお勧めします。