民法改正で交通事故の消滅時効が変わります
1 令和2年4月1日、改正民法が施行されました。今回の改正で時効制度も改正されましたが、消滅時効は交通事故被害者にも関係しますので、改正点を見てみましょう。
交通事故は被害者の生命・身体を侵害し重大な影響を与えます。そこで、消滅時効期間が伸長され、損害及び加害者を知った時から5年とされました。注意してほしいのは、これはあくまでも人身事故の話であって、物損事故は、従来通り3年で消滅時効が完成します。
2 新しい時効制度は、令和2年4月1日以降に発生した事故に適用されます。ただし、令和2年4月1日の時点で改正前の民法の時効期間が経過していない事故については、改正民法の時効期間が適用されます。
例えば、平成29年8月に発生した人身事故の場合、令和2年4月1日の時点では改正前の3年の時効期間が経過していないので、この事故に関しては新しい5年の時効期間が適用されます。
[2020.06.03]