後遺障害認定に必要な後遺障害診断書の記載内容
例えば、下肢は、股関節・膝・足首の三大関節からなっていますが、これらの関節動作が制限されると関節の機能障害として後遺障害の対象となります。
機能障害の認定は、障害が残った側の可動域と障害の残存していない側の可動域を比較して判断します。可動域の測定は、日本整形外科学会及び日本リハビリテーション医学会が定めた測定方法にしたがって行われます。測定は、例えば股関節でいえば、屈曲・伸展、外転・内転という主要運動の可動域ごとに行われます。
主要運動や測定方法は厳格に定められているので、測定されていない主要運動があると後遺障害診断書に数値を追記してもらう必要があります。この測定漏れの後遺障害診断書は散見されるので、注意が必要です。再び病院に受診して測定検査を受けるのでは、時間も費用も無駄になってしまいます。
そこで、関節の機能障害を理由に後遺障害等級の認定を受けようとする場合は、当該関節の主要運動をあらかじめ調べ、主治医に伝え、測定をお願いすることが、極めて初歩的なことですが、手続きを円滑に進めるために重要なことです。
弁護士が病院に同伴すれば、主治医に必要な測定を伝えることができますので、ご相談ください。
[2020.03.26]