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交通事故による障害と福祉的な支援

交通事故により後遺障害が残った場合、慰謝料や逸失利益として賠償金を請求することができますが、その他、福祉サービスを受けられる制度が設けられていますので、紹介します。

 

1 障害福祉サービス

 

障害者の自立した生活を支援するもので、①自立支援給付と②地域生活支援事業があります。

 

① 自立支援給付

 

   介護給付:ホームヘルプ、重度訪問介護、ショートステイ、施設入所支援等

 

   訓練等給付:自立訓練、就労移行支援、グループホーム等

 

   相談支援給付:サービス等利用計画作成などの計画相談支援、地域相談支援

 

   自立支援医療:更生医療、育成医療、精神通院医療

 

   補装用具の給付

 

 ② 地域生活支援事業

 

   障害者やその家族等からの相談に応じる相談支援

 

   障害者等の創作的活動など社会との交流を図るための地域活動支援センター

 

   福祉ホーム等

 

 

これらの福祉サービスを利用するためには、市区町村に申し出て、障害程度(支援)区分の認定を受けるなど、支給決定を受ける必要があります。支給決定を受けると障害福祉サービス受給者証が交付されます。

 

2 障害者手帳

 

障害福祉サービス受給者証とは別に、障害の程度によって障害者手帳が交付されます。

 

障害者手帳には

 

 ① 身体障害者手帳:身体障害のある方を対象

 

 

 ② 療育手帳:知的障害のある方を対象

 

 

 ③ 精神障害者保健福祉手帳:精神障害のある方を対象

 

の3種類があります。

 

利用できる福祉サービスとしては、

 

   住宅設備改善費などの支給

 

   車椅子や杖などの給付

 

   所得税・住民税・自動車税などの軽減

 

   鉄道やバスの利用割引サービス

 

などがあります。

 

障害者手帳と後遺障害認定とは目的が異なる別の制度ですから、後遺障害認定を受けられたからといって、障害者手帳の交付が認められるとは限りません。障害者手帳については、市区町村の担当部署に相談しましょう。

[2020.08.31]
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