事故直後に症状がない場合
事故直後、身体を怪我したにもかかわらず、痛みを感じないことがあります。事故による興奮状態から感覚が麻痺しているためです。ところが、数日経過してから首が痛む、肩が凝るなどのむちうちの症状が現れ、初めて受診される方がおられます。
通常であれば、事故直後の症状が最も重く、治療することで次第に症状が軽快していく経過をたどりますから、一定期間経過後に発症した場合は、事故との因果関係を疑われるおそれがあります。
こうした事態を防ぐためには、事故直後に自覚症状がなくても、病院で受診しておく必要があります。軽い追突事故の場合でも、後で症状を発症することがありますから、受診してください。
医師の診断を受け、事故の内容や受傷部位などをカルテに記載してもらうことで、受傷とその後の症状の発症が経験則的に認められれば、因果関係が否定されないことになります。
事故直後からの症状の推移を記録化しておけば、後遺障害の認定にも役立ちます。
[2020.07.13]